スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
<< Protesters in Waseda | main | A Question 疑問なんですが >>

It's a fine line 一本線が違えば



宮部みゆきにはまってます(今頃)
「家族」って何だろう
「幸せ」って何だろう


私は、昔なら「当たり前」だったことが、疑問に感じる世代の一人です。がんばれば、努力すれば日本経済があがり、家庭をかえりみないで働く世代の子どもであり、親が「リストラ」されたり「過労死」するのが普通の世代。そんな働き方はしたくない、私たちの目の前に広がった社会は、格差社会で、就職氷河期だった。便利になればなるほど、人との付き合いが薄くなる、そんな社会。

「理由」は、そんな社会や、現代の家族を描いた作品だと思います。

事件は、東京北千住の高級マンションで起こった家族殺害から始まります。そこには、さまざまな家族の思惑と、葛藤が絡み合っていたのです。

私が興味深いと思ったのは、2人の登場人物。どちらも、家族が事件と関わってきます。2人は知り合いではないのだけど、1人は中学生、もう1人はたしか高校生で、男の子。親兄弟があわてふためく中、冷静に、親の行動を観察し、自分なりに理解しようとしている。「家族」を冷静に見る目は、原作が発表されたときは、同じく高校生だった私にも共感できる部分があります。

本当の家族に恵まれず、支えあうことすら疎ましく思う青年もでてきます。

しかし、ある家族で、姑と喧嘩してはどちらかが出て行くということを繰り返す妻は、娘に言います。

「自由になることと、帰る場所がないというのは違うのよ」

自由になりたくて、今より幸せになりたくて、犯す間違いもあるだろう、と思う作品でした。私も現代の(一応)若者として、悩んできたし、悩んでいるし、だからこそ、「自分とは関係ない」とは思えませんでした。

「親がちゃんとしてればそんなことにはならない」とは、一掃できないというか・・・親も人間だから、子どもに対する見栄(よくも悪くも)もあるし、間違えるし、子どもだって、子どもなりに考えていることがあって、そういうのが複雑に絡みあって、この小説の中では事件が起きてしまいます。一本線が違えば、普通に起こりうるのではないか、と。

宮部みゆきファンにはどうやらいまいちだったらしいですが、私は面白いと思いました。
おすすめ。
| books | 18:03 | comments(0) | - |

スポンサーサイト

| - | 18:03 | - | - |
Comment










06
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
--
>>
<<
--
Profile
Sponsored links
New entries
Archives
Categories
Recent comment
Recommend
草木の如く
草木の如く (JUGEMレビュー »)
エミリー・シモン
エレクトロ・ポップな音楽で、英・仏で歌っています☆不思議な音階や音作りで、彼女は「フランスのビョーク」と言われていますが、ビョークよりチャーミングな聲かな・・・
Recommend
ヤンヤン 夏の想い出
ヤンヤン 夏の想い出 (JUGEMレビュー »)
ウー・ニエンジエン
最近逝ってしまったEdward Yang監督の作品。美しい映像に、細やかな人間描写が胸を打つ。尾形イッセーがいい味出してます。
Recommend
Baroque Cantatas from Santiago de Cuba
Baroque Cantatas from Santiago de Cuba (JUGEMレビュー »)
Enrique Filiu,Jesus Cantero,Leonardo Amado,Alejandro Rodriguez,Esteban Salas,Benjamin Torrijo,Maria Victoria del Collado,Moises Hernandez-Dumenigo,Christian Mouyen,Ileana Jimenez Cala
Recommend
A Small Corner of Hell: Dispatches from Chechnya
A Small Corner of Hell: Dispatches from Chechnya (JUGEMレビュー »)
Anna Politkovskaya,Alexander Burry,Tatiana Tulchinsky,Georgi Derluguian
暗殺されてしまったロシア人女性記者の書いた本。このときはまだ、やはり暗殺されかけて生き延びていて、希望だったのに・・・
Recommend
DAYS JAPAN (デイズ ジャパン) 2006年 09月号 [雑誌]
DAYS JAPAN (デイズ ジャパン) 2006年 09月号 [雑誌] (JUGEMレビュー »)

日本が誇る、フォト・ジャーナリズム雑誌。「一枚の写真が国家を動かすこともある」をスローガンに毎月発行。
Recommend
Mobile
qrcode
Links
Others
無料ブログ作成サービス JUGEM